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脳動脈瘤の血管内治療とは?コイル塞栓術・フローダイバーターを解説
Author :東京Dタワーホスピタル 脳神経外科 新見康成

脳動脈瘤は、破裂するとくも膜下出血を引き起こし、生命に関わる重篤な疾患です。
近年では、開頭手術に比べて体への負担が少ない血管内治療が広く行われるようになり、コイル塞栓術やフローダイバーターといった最新技術も普及しています。
この記事では、脳動脈瘤の特徴や破裂リスク、そして当院で行っている血管内治療の方法と選び方について、医師監修のもと詳しく解説します。
目次
脳動脈瘤とは?
脳動脈瘤は脳内の血管の一部が風船のように膨らんだ状態を指します。
日本人の約2〜6%が保有しているとされ、特に40代以降で多く見られます。家族性の発症もあり、遺伝的な要因が関係する場合もあります。
脳動脈瘤の破裂リスクと要因
年間破裂率と重篤性
脳動脈瘤は年間約1%の確率で破裂するとされており、破裂するとくも膜下出血を引き起こし、致死率が高く、重度の後遺症が残ることもあります。
破裂リスクを高める要因
サイズと形状
脳動脈瘤の大きさは破裂リスクに直結します。特に7mm以上の大きさになると血管壁への圧力が増し、破裂する可能性が高まります。
- 動脈瘤の直径が7mm以上
- 不規則な形状や分岐部にできる動脈瘤
生活習慣・既往歴
喫煙や高血圧などの生活習慣、また家族歴の有無は脳動脈瘤の破裂リスクに影響します。血管への負担を軽減するため、生活習慣の見直しも重要です。
- 喫煙
- 高血圧
- 家族歴
年齢・性別
加齢や性別の違いも破裂リスクの要因となります。特に70歳以上の方や女性は統計的に破裂率が高い傾向があります。
- 高齢者(70歳以上)
- 女性
脳動脈瘤の治療の選択肢
治療が必要になるタイミング
動脈瘤のサイズや形状、患者さんの年齢や健康状態を総合的に評価し、治療の必要性を判断します。
画像診断(CT、MRI、カテーテル血管撮影)で詳細に確認し、破裂リスクが高いと判断された場合は治療を検討します。
血管内治療の特徴
脳動脈瘤の血管内治療はカテーテルを使って血管の中からアプローチし、頭蓋骨を開けずに治療できる低侵襲な方法です。
傷跡がほとんど残らず、入院期間も短く、体への負担が軽いのが特徴です。
血管内治療の具体的な方法
コイル塞栓術
カテーテルを動脈瘤内まで誘導し、金属製の細いコイルを充填して血流を遮断します。これにより動脈瘤への血流が途絶え、破裂を予防します。
コイル塞栓術は小〜中サイズの動脈瘤や入口部の狭い瘤に適しており、国内外で広く行われている標準的治療法です。
フローダイバーター治療
血管内に特殊なステント(フローダイバーター)を留置し、動脈瘤への血流を減らすことで瘤内の血栓化を促進し、縮小・消失させます。大型や複雑な形状の動脈瘤、コイル塞栓術が適さない症例に有効です。
当院では最新型デバイスを用いたフローダイバーター治療を提供しています。
治療法の選び方と当院の強み
東京Dタワーホスピタルではコイル塞栓術とフローダイバーター治療の両方に対応し、患者様一人ひとりの動脈瘤の形状や全身状態に合わせて最適な方法を選択しています。
経験豊富な脳神経外科医が安全性と有効性を両立させた治療をご提供します。
まとめ|早期発見と適切な治療選択が命を守る
脳動脈瘤は無症状でも破裂のリスクを抱えるため、定期的な検査と早期の対応が重要です。血管内治療は体への負担が少なく、有効性の高い治療法として注目されています。
少しでも気になる症状やご不安がある方は、お早めに当院までご相談ください。
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この記事を書いた人
新見 康成
Yasunari Niimi
脳神経外科
アドバイザリーボードメンバー
東京医科歯科大学 脳神経外科 研修医・助手
ニューヨーク大学メディカルセンター 放射線科 レジデント
ベスイスラエルメディカルセンター 血管内外科 アテンディング
ルーズベルト病院 血管内外科 アテンディング
アルバートアインシュタイン大学 臨床放射線科・臨床脳神経外科 教授
聖路加国際病院 特別顧問
日本脳神経外科学会認定医
日本脳神経血管内治療学会指導医・専門医
米国放射線学会専門医
日本血管腫血管奇形学会評議員

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