心筋梗塞のステント治療とは？費用や予後まで徹底解説

はじめに 

心筋梗塞で「ステントを入れる手術を行います」と医師から説明され、戸惑いや不安を感じている方も多いのではないでしょうか。ご家族の方も、「どんな手術なのか」「費用や予後はどうなるのか」など、気になることは尽きません。 

この記事では、東京Dタワーホスピタルで実施している経皮的冠動脈形成術（PCI）とステント治療について、手術の流れや費用、術後の生活や予後に至るまでをわかりやすく解説します。 

心筋梗塞とステント治療

心筋梗塞とは

心筋梗塞とは、心臓の筋肉に酸素を送る冠動脈が血栓などで詰まり、心筋が壊死してしまう病気です。突然の胸痛、息切れ、意識障害などが起こり、早急な処置が命を左右します。 

低侵襲治療のPCI治療（経皮的冠動脈形成術）

治療の基本は血流を早急に回復させること。そこで選ばれるのが「経皮的冠動脈形成術（PCI:Percutaneous Coronary Intervention）」です。これはカテーテルという細い管を使って血管内からアプローチし、詰まりを取り除き、ステント（金属の網状の筒）を挿入して再び詰まらないようにする治療です。 

カテーテル治療はカテーテルを挿入する部分のみの局所麻酔で済むため、全身麻酔が必要である開胸手術に比べて身体への負担が小さく、短期間の入院で済むことから、多くの医療現場で第一選択とされています。 

ステント治療の流れと種類 

東京Dタワーホスピタルでは、冠動脈にステントを留置する「PCI治療」を24時間体制で対応しています。

以下が基本の流れです。 

1. カテーテル挿入：手首または足の付け根から血管にカテーテルを挿入。 
2. 造影検査：詰まっている冠動脈を特定。 
3. バルーン拡張：狭窄部位を風船で広げる。 
4. ステント留置：金属のステントを留置して再狭窄を予防。 

使用されるステントには、薬剤溶出性ステント（DES:Drug Eluting Stent）が主流です。再狭窄のリスクを抑える薬が塗布されており、予後の改善が期待できます。 

心筋梗塞のステント手術にかかる費用 

ステント治療は保険適用の治療方法で、以下がおおよその費用感です。 

• 総額：約120万〜180万円程度（診療内容により前後） 
• 自己負担（3割負担の場合）：約20万〜25万円前後 

高額療養費制度の活用 

この制度を使えば、実際の自己負担額は月額8〜9万円前後に抑えられるケースが多いです。入院前に「限度額適用認定証」を取得しておくと、支払い時点で軽減されます。 

詳しくは厚生労働省の高額療養費制度を利用される皆さまへをご参考ください。

障害者手帳や民間医療保険の対象になる？ 

通常、心臓カテーテル手術を受けるのみでは、障害者手帳の交付条件を満たすことができません。ステント治療後、一定の条件を満たすと障害者手帳を取得できることがあります。 

加入している医療保険によっては「手術給付金」「入院給付金」が受けられる可能性もあります。

術後の生活と再発予防 

ステント治療を受けた後も、再発予防が重要です。以下のような生活管理が求められます。 

• 毎日の内服管理（抗血小板薬） 
• 食事管理（塩分・脂質を控えめに） 
• 禁煙・節酒 
• 適度な運動（主治医の指導に従って） 

ステント治療の予後はどうなる？

ステント治療により血流が回復し、命に関わるリスクは大きく下がります。ただし、動脈硬化の進行を止める治療ではないため、生活習慣の改善が「再発防止＝予後の鍵」となります。 

「余命がどのくらいか」など、デリケートな問題に関しては医師との十分な対話が必要です。東京Dタワーホスピタルでは、心理的ケアやご家族への支援体制も整えおりますので、ご安心ください。

ステントの寿命と交換時期は？ 

よく患者様から頂く質問の一つに、「ステントって一生もつの？、取り外したり定期的に交換とかするの？」が挙げられます。 

基本的に、一度入れたステントは取り外したり交換したりする必要はありません。また、運動によりステントが壊れることもありません。

しかし、決められた内服を継続しない、生活習慣病のコントロールが不良、禁煙が出来ていない、などがあると留置したステントの中に心筋梗塞を再発したり、再狭窄（再び血管が細くなる状態）を起こすケースもゼロではありません。 

再狭窄のサインは、再び胸痛や息切れなどの症状がることなので、年1回〜半年に1回の定期検査（心電図や負荷検査など）が推奨されます。 

東京Dタワーホスピタルのステント治療の強み 

東京Dタワーホスピタルでは、心臓血管外科・循環器内科の専門医が24時間体制で緊急対応にあたります。 

特長 

• 年間多数のPCI症例実績 
• 冠動脈インターベンションのエキスパート医師が複数在籍 
• 患者とご家族へのインフォームド・コンセントを徹底 
• 術後も安心のリハビリ・再発予防指導体制あり 

まとめ 

心筋梗塞に対するステント治療は、早期に血流を回復させ、命を守るための重要な手術です。治療後の生活や予後も、医師や支援チームと連携することで、安心した毎日を送ることが可能になります。 

東京Dタワーホスピタルでは、高度な医療技術と充実したサポート体制で、患者様とそのご家族を全力で支援しています。 心筋梗塞やステント治療についてのご相談は、 東京Dタワーホスピタル 循環器内科まで、お気軽にご連絡ください。

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