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循環器内科

不整脈の症状とは?原因や受診の目安を循環器内科が解説

Author :循環器内科 北村健

「脈が飛ぶ感じがする」
「急に胸がドキドキする」
「健康診断で不整脈を指摘された」

このような経験から、不安を感じている方もいるのではないでしょうか?

不整脈とは心臓の脈のリズムが乱れる状態のことです。
脈が速くなる、遅くなる、不規則になるなど現れ方はさまざまで、症状がはっきり出る方もいれば、自覚症状がないまま健康診断で見つかる方もいます。

一方で、不整脈の中には経過観察で問題ないものもあれば、脳梗塞や心不全につながるものもあります。
そのため「よくある動悸だから大丈夫」と自己判断せず、必要に応じて検査を受けることが大切です。

この記事では不整脈とはどのような状態なのか、主な症状や原因、検査・治療方法についてわかりやすく解説します。

不整脈とは?脈の乱れが起こる状態

心臓は、全身へ血液を送り出すポンプの役割をしています。
通常は一定のリズムで規則正しく拍動していますが、そのリズムが乱れた状態を「不整脈」と呼びます。

「不整脈」と聞くと危険な病気をイメージする方もいますが、実際には一時的な脈の乱れから治療が必要な不整脈まで幅広く存在します。

不整脈とはどんな状態?

不整脈とは、心臓の拍動リズムが正常ではなくなる状態です。

脈が1分間に100回以上と速くなる「頻脈」、50回前後より遅くなる「徐脈」、脈が飛ぶように不規則になる状態などがあり、これらをまとめて不整脈と呼びます。

実際には、緊張したときや運動したあとに脈が速くなることは自然な反応です。
また、疲労や睡眠不足、ストレスなどをきっかけに、一時的に脈が乱れることも珍しくありません。

ただし、動悸を繰り返す、めまいを伴う、失神したことがあるといった場合には、心臓の病気が背景に隠れていることがあります。

心臓は電気信号で動いている

心臓は筋肉でできており、電気信号によって規則正しく動いています。

通常は「洞結節」と呼ばれる部分から電気信号が発生し、心房、心室へと順番に伝わることで、心臓が一定のリズムで収縮します。この流れが保たれることで、全身へ安定して血液を送り出せます。

しかし、電気信号が異常な場所から発生したり、途中でうまく伝わらなくなったりすると、脈のリズムが乱れます。これが不整脈です。

不整脈にはさまざまな種類がありますが、多くはこの「電気の流れの異常」が関係しています。

不整脈の症状|動悸・めまい・息切れなど

不整脈の症状は人によって異なります。

強い動悸を感じる方もいれば、健康診断までまったく気づかない方もいます。また、症状が軽く見えても、背景に注意が必要な不整脈が隠れていることもあります。

ここではよくみられる症状について整理します。

よくある症状

不整脈で多い症状が「動悸」です。

「胸がドキドキする」「脈が飛ぶ感じがする」「心臓が強く打つ」といった表現をされることが多く、安静時に突然感じる方もいます。

また、脈が速くなりすぎたり、不規則になることで、息切れや胸の違和感が出ることもあります。階段を上ったときや歩行中に息苦しさを感じる場合は心臓への負担が関係している可能性があります。

さらに、脈が乱れることで一時的に脳への血流が低下すると、ふらつきやめまいにつながります。
「立ちくらみのような感じ」「クラっとする」と表現されることも多いです。

注意が必要な症状

不整脈の中には早めの受診が必要な症状もあります。

特に注意したいのが、失神や意識消失です。脳への血流が急激に低下すると、突然意識を失って倒れることがあります。

また、

  • ・胸の強い痛みを伴う
  • ・安静時でも動悸が続く
  • ・息苦しさが強い
  • ・めまいを繰り返す

といった症状がある場合には心房細動や重い不整脈、心不全などが関係していることもあります。

「少し休めば治るから大丈夫」と考えず、症状を繰り返す場合は医師に相談するようにしましょう。

症状がない不整脈もある

不整脈は必ずしも症状が出るとは限りません。

健康診断の心電図検査で偶然見つかるケースも多く、自覚症状がないまま経過している方もいます。

特に心房細動は高齢になるほど増える不整脈として知られています。症状が乏しい一方で、心臓の中に血栓ができやすくなり、脳梗塞につながることがあります。

そのため「症状がない=安心」とは言い切れません。健診で不整脈を指摘された場合は、そのままにせず、一度詳しく確認することが重要です。

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不整脈の原因

不整脈は、ひとつの原因だけで起こるわけではありません。

加齢による変化、生活習慣、ストレス、心臓病など、さまざまな要因が関係しています。背景によって必要な治療や対策も変わるため、原因を整理することが大切です。

加齢・ストレス・睡眠不足

不整脈は年齢とともに起こりやすくなります。

長年動き続けてきた心臓では、電気信号を伝える働きに変化が生じるためです。特に心房細動は高齢の方に多くみられます。

また、ストレスや疲労、睡眠不足も不整脈のきっかけになります。

強いストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れ、脈が速くなったり、脈飛びを感じやすくなったりします。忙しい時期や寝不足が続いたあとに動悸を感じる方も少なくありません。

こうした不整脈は一時的なこともあります。ただし、症状を繰り返す場合や長く続く場合には、背景に心臓病が隠れていないか確認する必要があります。

生活習慣病や心臓病との関係

高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、不整脈と深く関係しています。

これらの病気が続くと動脈硬化が進み、心臓へ負担がかかります。その結果、不整脈が起こりやすくなります。

また、

  • ・心筋梗塞
  • ・狭心症
  • ・心不全
  • ・心臓弁膜症

などの心臓病が原因になることもあります。

心臓の筋肉や組織にダメージが加わると、電気信号が正常に伝わらなくなるためです。不整脈そのものだけでなく、その背景にどのような病気があるかを確認することも重要になります。

不整脈の種類

不整脈にはさまざまな種類があります。

脈が速くなるタイプ、遅くなるタイプ、不規則に脈が飛ぶタイプなどがあり、症状や治療方針も異なります。

頻脈性不整脈・徐脈性不整脈

脈が速くなるタイプを「頻脈性不整脈」と呼びます。

代表的なものに心房細動があります。
脈が不規則になり、動悸や息切れの原因になります。脳梗塞との関連も知られているため、注意が必要な不整脈です。

一方、脈が遅くなるタイプは「徐脈性不整脈」です。

脈が遅くなりすぎると、脳へ十分な血液が届かなくなり、めまいや失神につながることがあります。状態によってはペースメーカー治療が必要になることもあります。

期外収縮や心房細動など代表的な不整脈

「脈が飛ぶ感じ」の原因として多いのが期外収縮です。

通常の脈に混じって、一時的に早い拍動が入る不整脈で、多くの方にみられます。疲労やストレス、飲酒などをきっかけに出やすくなります。

また、近年増えている不整脈として心房細動があります。

心房が小刻みに震えることで脈が不規則になり、動悸や息切れにつながります。症状が軽い場合でも、脳梗塞の原因になることがあるため、早めの確認が重要です。

不整脈を放置するとどうなる?

不整脈は、すべてが危険というわけではありませんが、放置すると脳梗塞や心不全につながるタイプもあります。
症状の有無だけで判断せず、不整脈の種類を確認することが大切です。

脳梗塞・心不全につながる不整脈

心房細動では、心臓の中で血液がよどみ、血栓ができやすくなります。

その血栓が脳へ流れると、脳梗塞を起こします。心房細動による脳梗塞は重症化しやすいため、予防治療が重要です。

また、不整脈が長く続くことで、心臓に負担がかかり、心不全につながることもあります。息切れやむくみ、疲れやすさが続く場合は、不整脈が関係している可能性も考えられます。

経過観察でよい不整脈もある

一方で、すべての不整脈に治療が必要なわけではありません。

期外収縮のように、症状が軽く、頻度も少なく、心臓自体に異常がない場合は経過観察となることもあります。

ただし、自分で危険性を判断することは難しいため、健診で異常を指摘された場合や症状を繰り返す場合には、一度循環器内科で確認しましょう。

不整脈の検査と治療方法

不整脈は症状や種類によって必要な検査や治療が異なります。

まずは不整脈の種類や背景にある病気を確認し、そのうえで治療方針を決めていきます。

心電図・ホルター心電図・心エコー検査

不整脈の診断で基本となるのが心電図検査です。

胸や手足に電極をつけ、心臓の電気信号を記録します。ただし、検査中に不整脈が出ていないと異常を確認できないこともあります。

そのため、症状が時々しか出ない場合には24時間記録するホルター心電図や7日間ホルター心電図検査を行います。日常生活の中でどのような不整脈が起きているかを確認できます。

また、心エコー検査では心臓の動きや弁膜症の有無、心不全の状態などを確認します。不整脈の背景にある心臓病を調べるうえで重要な検査です。

薬物治療・アブレーション・ペースメーカー治療

不整脈の治療では、薬物治療が行われることがあります。

脈を整える薬や脳梗塞予防のために血液を固まりにくくする薬を使用します。

また、不整脈の種類によってはカテーテルアブレーション治療を行います。足の付け根などから細い管を入れ、不整脈の原因となる電気回路を治療する方法です。

脈が遅くなる徐脈性不整脈では、ペースメーカー治療が必要になることもあります。

どの治療が適しているかは、不整脈の種類や症状、年齢、背景疾患などを踏まえて判断します。

日常生活で気をつけたい不整脈の予防と対策

不整脈の予防では生活習慣の見直しも大切です。

特に高血圧や糖尿病などを放置すると、将来的な不整脈や心臓病のリスクにつながります。

睡眠・ストレス・飲酒への注意

睡眠不足や過労、強いストレスは自律神経を乱し、不整脈を起こしやすくします。

十分な睡眠を確保し、無理をしないようにしましょう。

また、アルコールの飲みすぎによって動悸や心房細動が出やすくなることも知られています。飲酒量が多い方は生活習慣を見直すことも重要です。

生活習慣病を放置しない

高血圧・糖尿病・脂質異常症は動脈硬化を進める原因になります。

動脈硬化が進むと、心臓への負担が大きくなり、不整脈につながります。

健康診断で異常を指摘された場合は、そのままにせず、早めに治療や生活改善に取り組むことが大切です。

東京Dタワーホスピタル循環器内科でのご相談

不整脈は症状の感じ方や原因が人によって異なります。

「一時的なものだと思っていたら治療が必要だった」というケースもあるため、気になる症状がある場合は早めに確認することが大切です。

動悸や健診異常について相談できること

東京Dタワーホスピタル循環器内科では、

  • ・動悸
  • ・脈の乱れ
  • ・めまい
  • ・息切れ
  • ・健康診断での心電図異常

などについてご相談いただけます。

症状の出方や既往歴を確認し、必要に応じて心電図検査やホルター心電図検査などを行います。

検査から治療までの流れ

診察ではまず症状や生活習慣、服用中の薬などを確認します。

そのうえで、心電図、ホルター心電図、心エコー検査などを行い、不整脈の種類や背景にある病気を調べます。

検査結果を踏まえ、薬物治療、生活習慣の改善、アブレーション治療など、必要な治療方針を一緒に考えていきます。

まとめ

不整脈とは、心臓の脈のリズムが乱れる状態です。

動悸やめまい、息切れなどの症状が出ることもあれば、健康診断で初めて見つかることもあります。原因は加齢やストレス、生活習慣病、心臓病などさまざまです。

また、不整脈の中には経過観察でよいものもありますが、心房細動のように脳梗塞につながるものもあります。

「脈が飛ぶ感じがする」「動悸を繰り返す」「健診で不整脈を指摘された」という方は、そのままにせず、一度循環器内科で確認することが大切です。

気になる症状がある方は、ぜひ東京Dタワーホスピタル循環器内科にご相談ください。

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この記事を書いた人

北村 健

Takeshi Kitamura

脈の乱れや心房細動でお悩みの方は、ぜひ私たちの扉を叩いてください

2007 札幌医科大学 卒業後、2011 都内基幹病院にて不整脈診療の研鑽を積んだのち、2016 フランス・ボルドー大学 不整脈疾患研究所(LIRYC)へ留学。カテーテルアブレーションの世界的権威の下、最先端技術と新規デバイスの臨床研究に従事。
2018 杏林大学にて医学博士号(PhD)取得し、2026 東京 Dタワーホスピタル不整脈センター長 就任。

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